2019.03.19地盤 , 地盤改良

砕石パイル工法とは?環境に優しい地盤改良工事の特徴と検討時のポイント

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新しい造成地イメージ2003年の十勝沖地震や1995年の阪神大震災で起きた、被害の数々を覚えているでしょうか。これらの地震で注目されたのが、「砕石パイル工法」と呼ばれる施工方法でした。多くの被害に見舞われる中、砕石を使って地盤改良した土地ではさほど大きな被害が出なかったのです。

 

ここでは、大事な「終の棲家」を建てるため、地盤改良の段階からよりよいものをとお考えの皆さんに向けて、砕石パイル工法の基礎知識とともに、地盤改良の工法を選ぶ際のポイントをご説明していきます。最後に、自信をもっておすすめできる地盤の専門会社をご紹介しておりますので、あわせてご覧ください。

 

砕石パイル工法の基礎知識

砕石パイル工法が、現在の地盤改良工法の中で良い工法といわれるのには、理由があります。ここでは、砕石パイル工法についての基礎知識とともに、そのメリットを確認していきましょう。

 

砕石パイルイメージ●砕石パイル工法とは

砕石パイル工法というのは、小さく砕いた天然石を地面に詰め込んで形成した石柱(パイル)を使い地盤を補強する工法です。固化材などを一切用いていないにもかかわらず、軟弱地盤にも適応可能で地盤の支持力を高められるのが大きなメリットです。地震などの揺れにも強く、水はけもよいため、液状化を防ぐ効果も期待できます。こうしたメリットが、砕石工法が選ばれる理由となっています。

 

 

 

 

●従来の地盤改良工事は

従来の地盤改良工事はセメント系固化材を現地の土と混ぜて締固めたり、鋼管杭やコンクリート杭などさまざまな人工物を地中に埋め込んだりして施工を行っていました。セメント系固化材などは、表層改良や柱状改良といった工法に使用されるものですが、こうした工法では六価クロムなどが溶け出す可能性があります。

 

これは、家を建てる土地に土壌汚染を引き起こしかねない事態です。近年は、環境への影響という意味でも問題視されるようになりました。また、借地の場合は返還時に埋め込んだ杭などの撤去費用を求められる可能性もあり、さまざまなデメリットを抱えていると言わざるをえません。

 

●砕石パイル工法の特徴

砕石イメージ砕石パイル工法は、セメントの製造過程でCO2 を排出する従来の工法と比べて、CO2の排出量を大幅に削減できます。また、土壌や環境への影響が少ないため、健康被害が出ず、土地の資産価値を守るという意味でのメリットもあります。

 

また、地下水が多い地盤、セメントが固まりづらい有機質土の地盤、六価クロムの排出が懸念される火山灰の地盤など、他の工法では施工が難しいとされる地盤にも対応できる、長期的に強さを保ち続けるといったメリットがあります。しかし、施工できる業者が少なく他の施工方法と比べて費用が高いという点がデメリットでもあります。

 

 

地盤改良工事を検討するときのポイント

いざ自宅を建てようというときは、地盤改良工事についても検討することになります。この際に押さえておくべきポイントについて、ご説明しましょう。

 

●土地の特性に合わせて工法を選ぶ

通常、土の粒と粒の間には水が含まれています。地震時に液状化現象が起こるのは、この土の粒同士が離れて水に浮いてしまい、地面が液体の状態になり、建物が地中に沈んでしまうからです。住宅を建てる際には、通常の地盤調査とは別に、こうした液状化被害を出しやすい地盤なのかどうかを判定する「液状化調査」が重要になります。

 

地盤改良工事には、先に挙げた砕石パイル工法以外にも表層改良工法や柱状改良工法、鋼管杭工法といった工法がありますが、軟弱地盤対策と液状化対策の地盤改良工事は目的が異なるため、地盤改良の深さに違いが出てくるケースがあるでしょう。何のためにどんなことをするのか、工務店やハウスメーカーに聞いてみましょう。

 

それぞれのメリットやデメリットを理解したうえで、それぞれの土地に適した工法を選ばなければなりません。その土地の地盤特性を理解しないまま、地盤改良工事を行っても軟弱地盤対策にならない可能性があります。地盤にはそれぞれの特性があります。液状化対策が必要な土地なのか、建物の重さによって地盤が沈んでしまうような軟弱地盤の土地なのかなど、土地ごとの地盤を確かめることから始めましょう。

 

●事前に地盤調査を依頼する

住宅を建てようという土地を購入したり、住宅を購入したりするときは、その土地の地盤特性を知るためにも、専門業者に地盤調査を依頼してください。不動産会社や工務店を通して、専門業者に地盤調査を依頼することもできます。地盤の専門業者をお勧めする理由は、業者によって地盤を評価する力に差があるからです。

 

地盤調査を専門の業者が行い、その土地の地盤の状態がしっかり把握できれば、不同沈下や液状化といったリスクを回避できるだけでなく、土地の地盤特性に適した工事を選択できることも大きなメリットとなります。また、同じ地盤調査の結果でも、業者によって地盤の評価方法が異なるため、地盤改良が必要であったり不要となる場合があります。

 

ジャパンホームシールドの地盤調査と解析

「信頼のおける専門業者に依頼したいけれど、どうすればよいのかわからない」「実績のある業者を教えてほしい」という方にご紹介したいのが、ジャパンホームシールドの地盤調査と解析です。

 

●信頼のあつい高精度な調査・解析

ジャパンホームシールドは、地盤調査においてスウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)に加えて、SDS試験を行っています。これは、地盤の土の種類を高精度に判別する調査方法です。比較的低コストで、高精度な調査・解析が受けられます。

 

●地盤を専門にする会社こそ、客観的なデータ解析が可能に

まちがった地盤の評価は、家屋や住んでいる人にさまざまなリスクを負わせることになります。こうしたリスクを回避すると同時に、過剰な補強工事を軽減するため、ジャパンホームシールドが重視しているのが、客観的な地盤解析技術です。これまでに集積してきた膨大な地盤データと、地形図などをもとにした多角的なデータを解析し、品質面でもコスト面でも納得のいく、よりよい対策方法を提案してくれます。

 

●自信から生まれる地盤品質保証

地盤調査結果への確かな自信は、10年間という長期の地盤品質保証につながっています。免責金額はなく、万が一の沈下事故の際は、建物を元の水平状態に修復することを保証します。建設中の沈下事故にも専任スタッフが対応してくれるうえに、その保証期間を最大で20年まで延長できるオプションも用意されています。

 

大事な家づくりだからこそ押さえておきたいポイント

地盤沈下や部分的な陥没、建物の傾き……こうしたリスクを回避するために重要なのが、建築前の地盤調査です。土地ごとの地盤特性を明らかにし、必要であれば地盤改良工事を行うことで、沈下事故の起こる可能性を軽減します。

 

さらに、地盤調査にあたっては、安心して任せられる専門の業者を選ぶことが重要です。実績があり、より高精度な調査が可能な業者選定が、大事な家づくりには欠かせません。地盤調査を専門の業者に依頼して行い、適切に地盤を評価したうえで、必要であれば適切な地盤改良工法を選ぶことが、長年にわたって住み続けられる家をつくるためのポイントです。

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ジャパンホームシールドは戸建住宅の地盤調査・解析、構造設計、住宅検査を手掛ける企業です。 年間10万件を超える地盤調査・解析実績は国内No.1。 住まいの安全・安心を追求し、住まいづくりに役立つ情報を発信いたします。

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