2017.10.20地盤 , 地盤調査・解析

硬質地盤とは何?軟弱地盤との違いは?

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「軟弱地盤」と「硬質地盤」地盤の種類

地盤には「弱い地盤(軟弱地盤)」と「強い地盤(硬質地盤)」があります。弱い地盤は軟弱で、建物を建てると傾いたり沈下したりする恐れのある地盤。強い地盤とは、硬く締まった丈夫な性質を持っている地盤です。

今回は、弱い地盤(軟弱地盤)と強い地盤(硬質地盤)の特徴やそれぞれの対応方法についてご紹介します。

 

 

「弱い地盤」と「強い地盤」とは?

弱い地盤

やわらかい粘土やゆるい砂からなり、土の強度が弱く、耐久性・圧縮性が高い地盤を「軟弱地盤」といいます。かつて湖沼・河川・池だった場所を埋め立てた土地などは水分を多く含む場合も多く軟弱地盤の可能性があります。弱い地盤かどうかは地盤調査で判定しますが、地盤の強度が弱い場合は、安全性を高めるための地盤改良工事が必要です。

 

強い地盤

一般的に、岩盤や砂礫を多く含む土地は硬く締まりがあり、地震の揺れに対しても揺れにくい性質があります。このような地盤が「強い地盤」といえます。

 

 

弱い地盤の対応は?

軟弱地盤の対策地盤調査によって弱い地盤だと判断された場合には、住宅を建てる前に地盤改良工事が必要です。軟弱地盤対策の代表的な工法には表層地盤改良工法、柱状地盤改良工法、小口径鋼管工法などがあります。

 

表層地盤改良工法は、セメント系固化剤と現地の土をまぜて固める工法で、軟弱地盤が比較的浅い場合に適用される工法です。

 

柱状地盤改良工法は、ミルク状の固化剤(セメント)と土をかくはんし、地中に柱状の改良体をつくることで、建物の荷重を支える工法です。

 

小口径鋼管工法は既製の鋼管を地中へ打ち込み、杭により建物の荷重を支える工法です。軟弱地盤が深くまで続き、表層改良工法や柱状改良工法では対応できないケース等に適応されます。

 

強い地盤の場合は?

硬い地盤に適した工法硬くしっかりした地盤と判定された土地に関しては、地盤改良工事は不要で、「直接基礎」対応可能です。直接基礎は文字通り、直接、地盤の上に基礎部分を築く建築工法です。

直接基礎には「ベタ基礎」「布基礎」「独立基礎」など、さまざまなタイプがあり、その家にあった基礎を選ぶことになるでしょう。

一般的に木造住宅で広く採用されているのはベタ基礎です。ベタ基礎は建物の底板のすべてが鉄筋コンクリートで作られており、建築物の荷重を支える構造になっています。地盤の強さが実証された土地には適用可能ですが、軟弱地盤の場合には、地盤改良工事を行ったあとで適応することができます。

 

おわりに

今回は、弱い地盤(軟弱地盤)と強い地盤(硬質地盤)の特徴やそれぞれの対応方法についてご紹介しました。地盤には大きく弱い地盤と強い地盤の2種類があり、それぞれに応じた建築工法を選択する必要があります。適切な対応や工事の方法を選ぶためにも、事前の地盤調査でその性質をしっかりと見極めましょう。

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