SDSの技術は「地盤事故ゼロ」実現の目的で開発されました。事故防止のためには、地盤の強さだけでなく土質を知ることが重要になります。地盤の強さと併せて詳細な土質を推定できるSDSは高度な理論に裏打ちされており、既に全国規模で豊富な実績を誇ります。地盤調査のあり方を変えたSDSで培った知見が、アースオーガーによる掘削にも応用できる可能性があると認められ、研究の成果が期待されています。
実際の月面地盤調査は月面探査ローバと呼ばれる機器が移動しながら、搭載されているアースオーガーにより掘削実験を行います。その際に、SDSが地盤調査に活用している定数推定アルゴリズムが応用できる可能性があると期待され、今回の研究に選ばれています。
月面探査ローバ ⒸJAXA
月面という過酷な条件を想定して行われるこの研究により、SDSの応用力・技術力はさらに確かなものになります。その技術は未来の宇宙開発につながるとともに、より確かで安全な未来の建築技術の発展へとつながります。
月面基地 想像図 ⒸJAXA