2021.04.23住宅会社リポート

高品質な家をリーズナブルに/エステージ

 

1972 年、分譲住宅専門の会社として創業したエステージさん。世の中の変化に伴い、注文住宅に方向転換。価格を抑えながら、高品質な住まいを届け続けてきた嘉藤勝實(かとうかつみ)社長に、会社の歩みや家づくりへの想いをお聞きしました。

 

取材・文 = 荒井隆大(新建ハウジング)

 

分譲から注文住宅への転換

若い頃から起業を志していた嘉藤社長は、まだまだ住宅が不足していた日本の状況を見て、住宅業界で生きていくことを決意。東京の住宅会社で修業したのち、1972年、千葉県船橋市で会社を興しました。

 

創業から約20年間は、分譲住宅を専門に手掛けていました。会社は順調に成長。最盛期は年間500棟の実績を誇ったといいます。

 

しかし、平成に入りバブルが崩壊すると、嘉藤社長も会社をどうするか、真剣に悩みました。分譲住宅は土地の在庫が必要。一方、注文住宅なら在庫のリスクは少なくて済む。そう考え、思い切って分譲住宅事業から撤退。1995年、注文住宅専門の会社として再スタートを切りました。

 

デザインを重視し毎年新商品を開発

嘉藤社長は、分譲住宅と注文住宅の最大の違いを「注文住宅は建物そのものを気に入っていただかなくてならない」ことだと考えています。

 

土地付きの分譲住宅なら、立地や周辺環境も影響されますが、注文住宅は建物の品質やデザインが魅力的でなければ、お客様に選ばれません。さらに、主な顧客層は比較的若い20~30代。デザインにはより敏感な世代なので、嘉藤社長も商品開発には力を入れていて、毎年新商品を発表しています。

シンプルな箱型が特徴のLipia(リピア)。屋上にバルコニーを設けて、アウトドアリビングをつくることも可能

 

現在の商品ラインナップは7つ。特に人気が高いのが「Colho(コルホ)」です。ナチュラルテイストのデザインを基本に、家事や子育てを楽にする工夫を多数盛り込んでいます。同社の家に惚れ込んでしまい、最終的に社員になったお客様も。単なる営業マンではなく、住まい手の立場にも立てるので「お客様への説得力が違います」(嘉藤社長)。

「Colho」シリーズの外観。デザイン性にもこだわり、若い世代にも受け入れられる様々な住宅をラインナップ

 

品質と価格の両立を目指して

住宅性能の向上にも積極的に取り組み、7割の住宅でZEHを達成している

もちろん、質や性能も高いレベルを達成しています。嘉藤社長が長年の経験から実感している、最も重要なニーズは「地震に強い家であること」。どうすれば地震に強い家になるかと考えた結果、行きついたのは、「四角い家」をつくることでした。

 

デザインでも、陸屋根のキューブ型住宅は同社の特徴でもあり、嘉藤社長曰く「千葉で陸屋根の住宅を広めたのはわが社だと自負しています」。

 

省エネ性能向上にも積極的に取り組み、何と7割の住宅でZEHを達成しています。加えて全館空調の導入も進めています。

 

設計・提案の際は、ジャパンホームシールド(JHS)の地盤サポートマップを活用しています。敷地周辺の地盤の強度をマップで調べ、地盤改良の必要性を判断。マップだけでは判断が難しい場合は、より詳細なデータを取り寄せることも。

 

地盤改良工事には50万~100万円のコストが必要です。お客様は、安全のためとはいえ予期せぬ追加費用を負担することになります。事前に建築費の概算がわかっていれば、お客様も安心して家づくりを進められる、というわけです。

カスタマイズできるオープンフロアの家「REVON(レボン)」。基本の形に、様々な空間を自由にプラスして、より暮らしを楽しむ住まいがつくれる

大切なのは地盤改良ではなく、住まいの安全

「まもなく創業50年。100年続く企業を目指し、社会に何を提供できるのかを示したい」と語る嘉藤社長

2020年からは、全棟でSDS試験を行い、結果に応じて適切な地盤改良工事を実施したうえで、JHSの品質保証を付与しています。

 

以前は、地盤工事会社に地盤調査と改良工事を依頼しており、JHSに時折無料診断をお願いしていました。

 

同社の家づくりを取りまとめる相川修一常務は、改良工事が不要な場合はその根拠をきちんと伝えてくれる、JHSの診断結果に誠実さを感じていたことから、JHSへの移行を決断。

 

「地盤調査したうえで改良工事が不要なら、お客様がコストメリットを享受できるうえ、品質保証は、会社として安全を担保していることの証明になります」。

 

年間150 棟を供給する同社にとって、地盤改良にかかるコストは決して小さくありません。何より、お客様の負担が増えるのも望ましくありません。大切なのは、地盤改良をすることではなく、安全な住まいをお客様に提供すること。そのために、正確な地盤調査は欠かせません。

 

「JHS さんは、地盤改良の必要性をきちんと判断していただける、とても誠実な会社です。今後も長くお付き合いを続けていきたいですね」(嘉藤社長)。

左からJHS西関東支店 三尾、エステージ 嘉藤社長、相川常務

 

いち早くVRを導入

2019年8月には、他社に先駆けてVR(仮想現実)による住宅モデルの見学システムを導入。モデルハウスや見学会に行かずとも、同社の住宅を体験できる仕組みを整えました。

高精細のVRで完成イメージを体感しながら、家や暮らしのシミュレーションが可能

 

家のモデルやオプションを選択すると、即時に価格にも反映され、シミュレーションできる。自分らしさをカスタマイズできるのも魅力

 

楽天 MY HOME MARKETへの出店

2020年4月には、大手通販サイト・楽天の「MY HOME MARKET」にも出店しました。それと前後するタイミングで新型コロナが広がりましたが、VRやネット通販の活用を進めていたおかげで、同年5月の反響は、普段の2倍。

 

県外からの問い合わせもあり、嘉藤社長は「売り出し方を変えれば、大変な時期でも反響はある」と、確かな手ごたえを感じたそうです。

 

2020年9月1日、本社ビルを八千代市に竣工

エステージさんは、2022年に創業50周年を迎えます。

 

20年9月には、本社ビルを現在の八千代市に竣工し、新たに市原支店の開設や、アフター部門を会社として独立させるなど、コロナの収束を見据えながら直近の取り組みを考えつつ、嘉藤社長はさらに先、「100年続く企業」を目指しています。

 

 

 

 

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JHS LIBRARY 編集部

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